転職ノウハウ

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今回の転職エージェントは株式会社MAPの稲葉 美智子さん(以下敬称略)です。20代を中心に可能性と選択肢を提示して転職を支援する同社のエースエージェントが、ブライダル業界志望の求職者に不動産業界を提案。そのサポートを振り返っていただきました。

求職者プロフィール
Mさん、女性、転職当時26歳。理系学部卒業後、人材サービス会社で契約社員として4年間勤務。IT関連企業に派遣され、ソフト開発や自社採用のサポートに携わる。自分の介在価値が売り物になる仕事をしたいと転職活動を開始。転職サイトに登録した履歴書に株式会社MAPが目を止め、アプローチしたことが未来を変えることに…
紹介先企業プロフィール
創業約44年、従業員約3,600名、不動産流通業界のリーディングカンパニーとして市場を牽引してきたA社。急速な事業拡大の影響で人材の確保が大きな課題に。賃貸事業部では長きに渡り中途採用は契約社員に限定してきたが、2014年、正社員採用に切り替え事業強化を推進。また、女性の働きやすさの推進にも力を入れている。

「ブライダルプランナーになりたい!」から始まった、初めての転職

――まずはMさんが転職活動を始めた理由、仕事への悩みや思いについて教えてください。

稲葉:Mさんは、誰かを喜ばせることが大好きで、それが自身の仕事のやりがいにつながっていると考えていました。新卒で人材サービス会社に入社し、ソフト開発に携わるなかで、自分たちの作ったもので仕事がやりやすくなり喜んでもらえた、自社の採用に関わることで誰かの役に立った、など、自身も喜びを感じる瞬間があったようです。

そんな経験をしていくうちに、学生時代のアルバイトやサークル活動で人の笑顔を見るのが何よりもうれしかった、という原体験を思い出すことがあり、エンドユーザーの喜びに立ち会うことができる仕事をしたい、自分が介在することでより多くの人を笑顔にしたい、という思いが強くなっていったようでした。

――それが転職を決意されたきっかけなんですね。稲葉さんと出会った当初、Mさんはブライダルプランナー志望だったんですよね?

稲葉:はい。ご自身でも何社か応募していたようですし、複数の他社エージェントからも求人の紹介を受けていましたが、あまり思うようには進んでいないご様子でした。

Mさんは、ご友人の結婚式の二次会をお手伝いした際、誰かの人生において、とても大切なイベントをサポートして成功へ導く喜び、また一生の思い出に携われる喜びを感じたそうです。それが、ブライダル業界を目指すきっかけだとお聞きしました。人あたりもよくコミュニケーション能力もある方ですが、ブライダル業界への転職となると、営業、販売、接客の社会人経験がないということがボトルネックになっていました。

また、その経験がないからこそ、ブライダルプランナーを"営業職"として捉え、売上目標を持つことなどの"ビジネス的"な部分をイメージできていないように感じました。ブライダル関連の求人もご紹介しましたが、営業経験が必須であるところも多く、少し厳しいかもしれないというお話はさせていただきました。

未経験の職種・業界を含めてよりマッチする企業を提案する

――Mさんのご希望を聞いて、業界の状況もお伝えした最初の面談の後、今回のご提案までどんなお話をされましたか?

稲葉:Mさんはシステム開発という仕事柄大変忙しく、なかなか時間が取れない方だったので、電話とメールを中心にコミュニケーションをとっていました。追加のご提案をしたり、Mさんからのご相談を受けたりしているうちに、私自身の経験をお話する機会があったんです。実は、私にはブライダル業界での勤務経験が10年以上あり、Mさんのサポートにぴったりだということで担当をさせていただいていた、という経緯がありました。

そんな背景もあったため、ブライダル業界への憧れを頭から否定したり、こちらの意見を述べたりするようなことはしませんでした。まずは共感の姿勢を大切にしたことで、徐々にですがご自身の思いをお話いただけるようになり、だんだんと信頼をいただけたように感じました。

――そんななか、今回の紹介先であるA社さまをご紹介されたわけですね。不動産業界ということで、Mさんの当初の希望とは違う業界ですが、Mさんの反応はどうでしたか?

稲葉:正直なところ、最初はピンときていないご様子でした。ブライダルと不動産、同じ方に紹介するにはあまりにも違う印象なので、無理もないと思います。しかし、二つの仕事はよく似ていると思うんです。

不動産は、気軽に買ったり借りたりするものではないですよね。それをお手伝いする仕事というのは、例えば家の売買では「家に帰りたいなあ」とか「この家は落ち着くなあ」とか、人が幸せでいられる空間をプロデュースすることなんです。ブライダルも、お客さまの幸せな空間をプロデュースする仕事ですので、業界は違っても、お客さまの幸せを実現するために働く、というところでは同じなんです。

――なるほど。そこで、Mさんの「自分の介在価値を売りにしたい」というところとつながるんですね。

稲葉:はい。なぜブライダルプランナーになりたいのか、ブライダルプランナーになって何がしたいのかなど、一つひとつ考えを掘り下げていったときに、Mさんの仕事への考え方としてベースにあるのが「自分の介在価値で人を幸せにしたい」ということだったんです。それを叶えられるというところで、A社さまも、今回の転職の一つのゴールとしてよいと感じました。

実は私は、Mさんはもしかしたらブライダルより、不動産の方が向いているかもしれないと思っていました。Mさんはとてもしっかりした方なのですが、一方で人に可愛がられるキャラクターだと感じていました。ブライダルと不動産、それぞれの顧客を考えると、Mさんのキャラクターを活かせるのは、顧客の年齢層が比較的高めにある不動産ではないかと思いました。

――そんなところまで考えてご紹介されているんですね。自分自身で気づくのはなかなか難しい部分だと思います。ちなみに不動産業界の中でも、なぜA社さまだったのですか?

稲葉:理由は二つあります。一つは、仕事内容です。A社さまが募集していた営業職は反響営業なので、営業が未経験のMさんでも始めやすいと思いました。

もう一つは、女性としてのMさんの5年後、10年後の働き方です。A社さまは、福利厚生もしっかりしていますし、最近では女性の働きやすさを推進するセミナーも開催されていて、働く人を大事にする風土があるんです。これからさまざまなライフステージを経験されるであろうMさんには、とても合うのではないかと感じましたので、まずは説明会にご参加するようおすすめしました。

求職者の選択肢の幅を広げ、可能性を示すのがエージェントの仕事

――Mさんも進むべき方向がだんだんと見えてきたんですね。A社さまの説明会に参加してからはどうでしたか?

稲葉:会社の理念やビジョンに共感され、志望度が上がったようでした。説明会の後にお電話でお話しましたが、声が弾んでいるように感じられて、私もとてもうれしく思いました。他社エージェントで紹介されたブライダル関連職の選考が同時に進んでいる状況でしたが、A社さまの選考が説明会、一次面接、二次面接…、と進むにつれて、Mさんも「この会社だ」と確信したようで、最終的にはブライダル関連職の内定を辞退してA社さまへの入社を決めました。

――Mさんは、A社さまの求める人物像にも合っているようでしたか?

稲葉:はい。そもそも人あたりがとてもよく、コミュニケーション能力もある方だったので、不動産営業職としての適性は十分でした。営業は未経験ですが、A社さまは研修もしっかりしていますし、規模が大きく未経験でもしっかり育っていける土壌がありました。A社さまからも、Mさんは選考の段階で高く評価され、売上規模が大きい店舗に配属されたと聞きました。

――では現在、当初のブライダルプランナーという希望からは想像できない仕事に出合って、働かれているんですね。

稲葉:はい。A社さまの人事担当の方からも「元気に働いているよ」とお聞きしています。求職者の方は、転職に関してさまざまなご希望があります。Mさんは26歳とお若いですが、そういった方に自分の希望を整理してもらったうえで、私たちが紹介する求人で選択肢を広げたり、その方の可能性を示したりすることも、転職エージェントの大切な仕事の一つだと思っています。

――プロの目で判断してご提案いただけるんですね。視野を広げ、より自分にマッチする仕事を見つけられそうです。本日はお忙しい中、ありがとうございました。

求職者に全くの異業界をご紹介されたと聞いたときは驚きましたが、なるほどそうだったのか、と頷けるお話でした。稲葉さん、これからも求職者のためにがんばってください!

今回のまとめ
  • 転職エージェントは、初めて転職活動をする若者の味方である。
  • 転職エージェントは、求職者が知らなかった、視野に入れていなかった業界も含めて、希望を叶えられる企業を紹介してくれる。
  • 転職エージェントは、仕事はもちろん、求職者のキャラクターやこれからのライフステージまでをも考えてマッチングしてくれる。

※転職エージェントによってサポート内容は異なりますのであらかじめご了承ください。

稲葉 美智子

稲葉 美智子(いなば みちこ) 稲葉さんに転職相談する

新卒時からブライダル業界に11年半携わり、ヒトの転機に関わりたいという想いからキャリアアドバイザーへ。
「ヒト」と接することが好きで、私のサポートでより幸せで豊かな人生になっていただくことを目標としています。自分自身の経験をもとにさまざまな角度からアドバイスさせていただきます。

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