転職ノウハウ

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転職エージェントの活用がおすすめなわけ

これから転職を考える際、人材紹介会社に登録して転職エージェントと面談することも一つの有力な選択肢だ。 どうしても就職したい企業がすでに決まっていて、その会社が紹介会社を使っていないようなケースなら仕方ないが、うまく利用すれば、転職エージェントを間に挟んだ方が転職はスムーズに進むことも多い。

というわけで、今回は転職エージェントのメリットについてまとめておこう。

企業は転職エージェントに依存している

実は、世の中で考えられている以上に、多くの企業が人材紹介会社経由で中途採用を行っている。 自社サイトやメディア広告経由での採用もあるが、人材紹介会社経由の割合が高い大手・有力企業も非常に多いと言っていい。

なぜかというと、有力な人材紹介会社は、経由してくる求職者のクオリティが相対的に高く、結果として人事の労力削減にも繋がるからだ。

具体的には、有力な転職エージェントは、質の低い求職者ばかり紹介すると仕事を切られるから、紹介する人材は慎重に選ぶ。 それも、幅広い業種、母集団の中から選ぶため、通常の人事担当レベルではなかなかお目にかかれないようなレベルの人材を紹介してくれることも珍しくない。

だから、腕の良い転職エージェントに対しては、企業は事実上の一次選考を任せているようなもので、 「〇〇さんが推薦してくれるならぜひ会いたいです」というほどまでに依存している人事担当者もいるほどだ。

そうした機会を狙って探すことは容易ではないが、うまく有力な転職エージェントを経由して、 信頼を得ている企業に応募することができれば、実質的な選考アドバンテージを獲得することに近しい。

転職エージェントは「地図」と「GPS」を持っている

実際には、最初から「あの会社に転職したい」と明確な目標をもって転職活動する人は少数派だろう。 多くの人は「とりあえず、自分にどういう会社からどういう引き合いが来るのか知りたい」というところから転職活動をスタートさせるはずだ。

筆者は常々「社外にも目を向けて自身が身を置く業種全体を理解し(=地図)、自身がどれくらいの市場価値なのかも把握しておくべき(=GPS)」という話をキャリアデザインの基本として挙げているが、

そういう努力をまったくしてこなかったという人であっても、転職エージェントはしっかりとした地図とGPS機能を提供してくれるはずだ。

また、新卒者と違い、30代以上ともなれば家庭や経済事情によりいろいろと個別に相談しなくてはならないケースも増えてくるだろう。

将来的に勤務地はどうなるか、年収はどうかといった交渉事はなかなか面接の場では聞きにくいものだが、転職エージェントを使えば気軽に事前確認することも可能だろう。

転職エージェントは隠れた価値を見つけてくれる

そして、転職エージェントは企業のニーズに見合うよう求職者のキャリアを微調整もしてくれる。

たとえば、「中国もしくは東南アジアに3年以上の駐在経験」という要件のある求人があったとする。駐在経験の無い求職者が求人だけを見れば応募はしないだろうが、 仮に転職エージェントがこんな形で紹介すればどうだろう。

「ご本人は駐在経験こそないものの海外拠点に対する窓口業務に5年間従事し、海外との折衝には慣れています。また学生時代短期留学も経験しており海外勤務への強い熱意もあります。 30歳という若さも魅力的な方なので、ぜひ一度お会いしてみてはいかがでしょう」

筆者が中途採用担当なら、とりあえず会って損はないと考えるだろう。ひょっとすると、 転職エージェントが無理やり利益を出すためにキャリアを底上げしているだけではないかと思うかもしれない。

だが、企業と求職者の双方のニーズを把握した上で、キャリアに違ったアングルからスポットライトを当てる形で提案してくれる行為は、筆者なら大いに歓迎したいところだ。

本人が気づかないままにしている自身の隠れたキャリアを棚卸してくれることも、転職エージェントを使うメリットの1つと言っていいだろう。

今回のポイント
転職エージェントは事実上、企業の一次選考の役目を果たしており、転職エージェント経由の応募を優先する企業も存在する。
幅広い業種のニーズと、その中で個人がどのポジションにあるのかを、有力な転職エージェントは適切に示してくれる。
個人のキャリアの棚卸をし、違ったアングルから光を当てることで、応募可能な求人の幅を広げてくれるメリットもあり得る。
城 繁幸(じょう しげゆき)

城 繁幸(じょう しげゆき)

人事コンサルティング「Joe’s Labo」代表取締役。1973年生まれ。東京大学法学部卒業後、富士通入社。2004年独立。
人事制度、採用等の各種雇用問題において、「若者の視点」を取り入れたユニークな意見を各種メディアで発信中。代表作『若者はなぜ3年で辞めるのか?』、 『3年で辞めた若者はどこへ行ったのか-アウトサイダーの時代』、『7割は課長にさえなれません 終身雇用の幻想』、終身雇用プロ野球チームを描いた小説『それゆけ!連合ユニオンズ』等。

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