パソコンやAV家電などあらゆる電子機器で使われるICやトランジスタ等の回路設計を行うのが電子回路設計の仕事ですが、このうち、アナログ回路の設計を行うのがアナログ回路設計の仕事になります。デジタル信号を演算処理するデジタル回路とは異なり、自然界の音や光といったアナログ信号をそのまま電気信号として処理する回路をアナログ回路といいます。電源・駆動回路、デジアナ混載回路等に根強い技術者ニーズがあることはもちろん、近年は特に太陽光発電や風力発電、スマートグリッド、加速度センサー、エコカーなどの成長分野で需要が増大しています。
ハードウェアの経験が転職に生かせる
アナログ回路設計を目指す場合、電子工学や電気、情報などを大学や大学院、専門学校で学び、その後、家電メーカーや半導体メーカーで経験を積むのが一般的です。電子回路の設計にはハードウェア関連の専門的な知識が必要とされ、経験がある方は転職に有利になります。CADシステムやシミュレーションソフトを用いて設計しますのでソフトウェアの知識も必要です。回路設計やシステム設計で経験を積み、製品の評価・信頼性試験も手掛けるなど電子回路やハードについてひと通りの知識を習得した後は、プロジェクト全体をマネジメントする立場を目指す、製品の企画開発を担当するプロダクトマネージャーを目指す等が一般的なキャリアパスです。