設計・積算・測量・構造解析の仕事は、いわば建築・土木の頭脳とも言える職種で、それぞれの職種が、専門知識や技能に秀でたスペシャリストです。建築物全般の設計に携わる建築設計、道路・河川・港湾など、公共インフラの設計に携わる土木設計、特殊な生産・処理施設を設計するプラント設計、構造設計図書の作成と申請を行う構造解析、コストの計画・管理を担う積算、着工前後に必要不可欠な測量、建物内の設備設計を担当する空調設備設計・電気設備設計、業界をさまざまな専門性を以って支える建設コンサルタントなど、さまざまな職種があります。また、コンピュータで図面作成などを担当するCADオペレーター・製図もこの分類に含まれます。
資格の取得がキャリアアップを左右する
設計・積算・測量・構造解析の仕事は、建物を建てる際には、いずれも欠かせない重要な仕事です。それぞれ専門性が高く、知識と経験が重要視されます。そのため、各職種共に相応の実務経験はもちろん、資格保有が前提条件とされます。建築業界でこれらの仕事を目指す場合は、大学や、土木・建築系の専攻のある専門学校・高校等を経て就職、実務経験を重ねながら、それぞれ自分がやりたい業務の資格取得を目指すことが一般的です。また、未経験であっても、まずは補助的な業務で経験を積みながら、資格を取得することでキャリアアップしていくという道もあります。それぞれ代表的な資格は、設計分野では「一級建築士」、積算分野では「建築積算士」、測量分野では「測量士」、構造解析分野では「計算力学技術者」などが挙げられます。