官公庁は、中央省庁に属する1府12省庁(内閣府・総務省・法務省・外務省・財務省・文部科学省・厚生労働省・農林水産省・経済産業省・国土交通省・環境省・防衛・警察庁)に所属する国家公務員と、地方公共団体や各都道府県の警察・学校などに所属する人々からなる地方公務員とで構成されており、人々の生活を支える民間では担えない公的な事業を行っています。国家公務員には、将来の幹部候補となる総合職、総合職をサポートする一般職、財務・労働・気象・海上保安などの専門知識を持つ専門職が設けられており、地方公務員は「知事・市町村長・議会の議員」などの特別職と、それ以外の職員を指す一般職とに分かれています。国家公務員になるには人事院が実施している採用試験に、地方公務員の一般職になるには各都道府県が実施している採用試験に合格する必要があります。
「公の利益」のためにさまざまなサービスを提供していく仕事
官公庁の仕事は、「公の利益」のためにさまざまなサービスを提供していく仕事です。国家公務員は、政策の企画・立案を行い、それを実際に施工・運用していきます。1つの省庁に入ったのちは、基本的にはその省庁内で異動することになりその省庁の主管領域を徹底的に突き詰めることができ、100年後にも残るような事業に携われるスケールの大きい仕事を手掛ける可能性もあることが魅力です。一方で、地方公務員は、3~5年毎に異動があり、1つの分野に限定されずにさまざまな職務を経験することができます。大規模な公共事業から、住民に直接笑顔や感謝をもらえる窓口の仕事まで、多彩な業務に携わることができます。なお、地方公務員の事務職は、17年務めると行政書士の資格を自動的に取得することもできます。予算や採算だけに目を向けるのではなく、社会や人々にとって本当に必要なものに関わり、創り出していくことができる大きなやりがいのある仕事です。