繊維業界は、洋服・下着などの衣料やカーテン・布団などのファブリック製品といった「家庭用」繊維製品だけを扱うわけではありません。自動車や機械、建築、医療や衛生、そして宇宙開発などの分野で使われる「産業用」繊維製品やその原料も取り扱う業界です。例えば、シートベルトやエアバック、天井材や、吸音材など、用途は非常に多岐にわたります。ナイロン、ポリエステル、アクリルの3大合成繊維をはじめ、燃えない素材や不織布など、繊維資材もさまざまです。各産業や私たちの生活の中で、必要不可欠な資材や製品を多く取り扱う、無くてはならない業界です。
グローバルに活躍することも
繊維業界の仕事は、営業職や研究・エンジニア職、バックオフィススタッフなど、職種は多岐にわたります。営業職は、アパレル企業を得意先とするルート営業から、産業繊維製品の海外営業まで、フィールドはさまざまです。英語スキルや「BtoB(企業間取引)」の営業経験がある人は転職時に有利でしょう。研究職・エンジニア職は、素材そのものの開発や、素材を作るための機械設計、加工技術の改良など会社により仕事内容は異なります。人々の暮らしを支える大きな開発をすることもあるので、ものづくりや研究に興味がある人は大きなやりがいがあります。繊維業界の研究職・エンジニアに就きたい人は、大学で薬学、機械学、化学などの理系分野を専攻していたり、素材の研究や開発業務に携わっていた場合は転職時にうまくアピールするようにしましょう。