精密機器業界は、カメラ、時計といった一般消費者向け製品から、オフィス向けの複合機、企業や研究機関向けの計測機器・検査機器、医療機関向けの医療機器を企画・製造・販売する業界です（医療機器は「医療用機器・医療関連」を参照）。日本企業の国際競争力の高い分野で、家電・白物家電等では苦戦の目立つ国内メーカーも、精密機器業界では大手企業から中小企業まで、高い技術力で優れた製品を世に送り出すメーカーが数多くあります。業界の仕事としては、研究開発・製品開発・ソフトウェア開発・生産技術・生産管理・品質保証といった技術系、国内営業／海外営業・マーケティング・販売促進といった営業系、経理・人事・総務・経営戦略・広報・法務・調達といった管理系など、幅広い職種があります。
科学の力で、一般消費者向けには新しいライフスタイル、企業向けには産業のイノベーションの実現をサポート
精密機器業界のやりがいは、一般消費者向けでは、ユーザーの注目と評価を集める製品の企画・開発・販売に携わり、自身の関わった製品を手にするユーザーの反応などをダイレクトに得られること。近年では、ミラーレス一眼のヒットを始め、スマートフォンの普及により需要が低減していたデジタルカメラ市場にあって、より手頃な価格で本格的な撮影が可能な製品を生み出すなど、新たな価値を生み出しています。また、企業・研究機関向けでは、計測・検査機器等により、さまざまな技術課題解決を後押し、産業のイノベーションに関わることができること。例えば、より強度・耐久性のある自動車鋼板を、より純度の高い石油化学製品を、より効率的な医薬品の分析・新薬開発をなど多様な企業ニーズに対して、さまざまな計測・検査機器でその実現をサポート、産業界を支えています。また、近年では、カメラの画像処理技術を応用して精密機器メーカーが医療機器業界に参入するなど、医療分野での技術応用も活発化、医療領域においても精密機器メーカーが貢献しています。